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自給自足生活を目指して奮闘中のえみぃ&オットと、 2人を取り巻く人々のグレートな生活の様子を愉快に 綴ります。
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すっかり春~と思っていたけど、昨日の朝は庭の樽の水にうっすら氷が。。。
一進一退を繰り返してはいるけど、梅がほころび、こでまりの新芽も出て来て、すこしずつだけど春っぽくなってきた今日この頃。みなさん、いかがお過ごしですか?


4度目になる味噌作り。
完全無化学肥料&無農薬で大切に育てた米と大豆を原料に、家族みんなで楽しく作る味噌は、ほんっとにおいしい。
よそのお味噌はもう食べられないよっ。
これまでも十分おいしかったんだけど、今年はさらにグレードアップしそうなのだ。

去年までは自宅の座敷で「麹」を作っていたんだけど、今年はえみぃの実家近くにある地区の作業所(麹室)で作ることになったからだ。

蒸した米に種菌をまぶして作る「麹」の出来は、温度と湿度に左右される。
温度管理はなんとかなるんだけど、問題は湿度。
隙間だらけのえみぃん家では、がんばって加湿してもどんどん乾いちゃう。
なので、なかなか良い麹が出せないでいた。

去年実家の庭で豆を炊いてたら、近所のおばちゃんがやってきて「麹はどうしてるだい?」って言われたもんで、「家で出してます」って言ったら、「来年はおらたと室でやればいいでぇ、仲間だでぇ(来年は私たちと一緒に室でやろう。仲間じゃん。)」と声をかけていただいたのだ。

実は、いつか麹室を作って麹を出してみたいと思っていたえみぃには願ったりかなったり。
えみぃん家から室までは車で10分~15分の場所。ちょこちょこ様子を見に行くにはちょっと遠いかなって距離だけど、まぁなんとかなるっしょ。

そして3月15日、作業所の掃除&箱洗いに参加。
集まったのは、えみぃの実家の両隣のおばちゃん(かよこさん、まぁちゃん)と近所のおばちゃん2人、唐澤氏とよしみちゃんとえみぃの7人。

昔から、味噌仕込みは「おんなしょう(女達)」の役目だったらしく、男性の唐澤氏を見たおばちゃん達は色めきだった。
「おとこしょうがやってくれるなんて、いいなぁ」

しかも、唐澤氏は地元では有名人(ご両親がご活躍のため、広く名前が知れ渡っているのだ!)、「あれ~、稔さんところの息子さん?お母さんにはお世話になったんですよ」なんつーことになって、和気あいあい。

20枚の箱をタワシでゴシゴシ洗って、天日干し。
干している間、お茶を飲みながら、段取りを確認。

一通り教えてもらったけど、実際の様子をみたことがないからさっぱり要領を得ない。
えみぃは2斗、唐澤氏も2斗、よしみちゃんは3斗の麹を出したい。(1斗=10升)
室は一度に5斗出せるってことだけど、いろいろあって3斗までのほうがいいねってことになり、ひとまずえみぃがおばちゃん達と一緒に1斗出して要領をつかみ、唐澤氏、よしみちゃん達ともう1斗出すってことになった。

段取りの確認をしながら、昔話もいろいろと飛び出して、忘れていた小さいときの記憶が鮮やかによみがえる。

えみぃは昔のことをほとんど覚えていないと思っていたんだけど、思い出せないだけだったんだなー。
小学校6年の冬にばぁちゃんが、中学2年の秋に父ちゃんが、それから数年してじーちゃんが亡くなった。
多感な時期に相次いで身内が亡くなったので、もしかしたら心を守るために記憶が飛んでいたのかもしれない。

専業農家だったじーちゃんとばぁちゃん。えみぃはよく一緒に畑に行っていた。
味噌もばぁちゃんが亡くなる年まで仕込んでいた。
そんな風景を思いだしてすごく懐かしかった。

それと、小さい頃ばぁちゃんと一緒にお茶を飲みに行ってたから、おばちゃんたちのことはよく知ってる。
おばちゃんたちもえみぃのことはよく知ってて、昔と変わらずに接してくれてうれしかったり。
だけど、昔は見上げてたおばちゃん達の顔が、今はえみぃの顔より下にあって、動きもちょっと弱くなっててちょっとさみしかったり。

とまぁ、いろんな気持ちが入り混じった、不思議な時間を過ごした。

そして3月29日から、いよいよ麹作りがスタート。
まずは米を洗って、水に一晩浸しておく。

30日の朝7時から米を蒸し、蒸し上がったところから種麹をまぶしてよく混ぜる。
混ぜ終わったら木箱に積んで、袋をかぶせる。

muro4.jpg

10時に室に持ちこむと、「よく間に合ったでぇ」と褒められたものの、形が違うー布が濡れてないーとダメ出し。
形はまぁこれでもいいかってことで、布を濡らしてかぶせてOK。
百聞は一見にしかずっていう言葉が身に染みた。

そうそう、室のしくみはこうなってる。

muro1.jpg

鉄の棒が全部で9段分あって全部入れれば5斗できるんだけど、一番下には濡らした麻布を敷いたざるを置くし、一番上には空箱に布を敷いて置く。乾燥防止のためと、天井からの水滴がお米にかからないようにするための工夫だ。
なので、3斗までにしたほうが無難ってことらしい。

よく見えないかもしれないけど、麻布の下には水をたっぷり入れたなべが下がってて、その下で炭をおこす。
炭の熱で室が温まると同時に、蒸気も出るしくみだ。

おばちゃんが朝8時半におきた炭を入れてあたためておいてくれたので、10時に箱を入れた時点で約20度。
初日はどんどん炭を足して、30度~40ど近くまで温度を上げて行く。
温度管理はおばちゃんたちにお任せなんだけど、この後自分達でやらなきゃいけないもんで、おばちゃん達が身に行くときに合わせてえみぃも室へ足を運んだ。

だけど、携帯を持っていないアナログなおばちゃん達とタイミングを合わせるのが難しく、えみぃが行く頃は既に様子見が終わっている、ということが多かった。ははは。

「閉めちゃったけど、開けて見ていいよ」と言われ、1人で開けて見たときだ。
写真とメモを取ったあと室の戸をピシャッと閉めちゃった。
開ける前は少し開いていたんだけど、温度を高く保ちたい気持ちから閉めちゃったんだよね。

2時間後見に行ったとき「ありゃ、ぴしゃっと閉めちゃだめだに。空気がはいらねぇと燃えねぇだよ」とまたダメだし。
温度も上がっていなかった。
ちょっとしたことでも、ちゃんと聞いて確認しないとと反省。
おばちゃんごめんなさいー。

さらに3時間後に見に行ったら温度が出ててよかったー。
夜9時に灰をかぶせて初日は終了。翌朝6時に再び火を大きくするとのことだけど、遠方から通うえみぃを気遣い「えみぃちゃんは来なくていいよ」って言われちゃった。

そこが大事なとこだよなー、見ておきたいなーと思ったけど、早朝からフル回転でお疲れモードだったので、おまかせしちゃうことに。

翌日8時半、リョウコから電話が。
「手入れするから来いだと」

あわてて室に行くと、2人がちょこんと座って待っていた。
「さて、やるか」と室を開け、花の具合を確認。

muro2.jpg

「いいない」「いいじゃねぇかい」ってわけで、手入れ開始!!

muro5.jpg

固まり始めた米をよくほぐし、平らに広げてから溝をつくる。
袋を水でぬらして、ふたたびかぶせる。

えみぃはおばちゃんたちの熟練の手つきをよーく観察しながら、袋を濡らしてしぼる。
このときは12枚の箱があったけど、30分ぐらい。
麻布を濡らして、ナベに水を足して作業は終了。

これからは麹から熱が出るからと、炭の追加は控えめに。
花の出方を確認しながら、温度が上がりすぎないように管理する。
うーん、難しい。
えみぃはただ、見てるだけ。

2日の夜もおばちゃんたちにおまかせして、3日の朝6時に室へ行くと、なななんと!見事な麹ができていたっ!
さすが、プロの仕事って感じ。

muro3.jpg

真っ白に花が咲いて、板状にくっついてる。
ほのかに甘い香りで、かわゆい。

しゃもじで割って新聞紙を広げた上に並べて完了。
仕込みまで一週間、このまま置いておく予定。

っつーわけで、無事に一斗分の麹ができた。
よしみちゃんが参加を断念したので、唐澤氏と2人で3斗の麹作りにチャレンジ。
さて、どうなりますか。


後編へ続く


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プロフィール
HN:
えみぃ
性別:
女性
職業:
農婦
趣味:
育猫、育苗
自己紹介:
えみぃ・・・・オーナー
オット・・・・えみぃのオット
音次郎・・・・オス(16歳)
るん・・・・・メス(16歳)
チャーリー・・オス(14歳)
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