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自給自足生活を目指して奮闘中のえみぃ&オットと、 2人を取り巻く人々のグレートな生活の様子を愉快に 綴ります。
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えみぃです。

9月7日に掃き立てた蚕さんたちが、どんどん繭を巻いています。



こんな風に、飼育箱の隅っこに行って糸を吐きはじめるので、一匹ずつまぶしに移動しています。



今回は一匹ずつ、紙で作ったまぶしに入れてます。
蚕さんが繭を作っている間は適度な温度と湿度が必要なんですが、ここんところ適温より気温が下がることが多くなってきたので、あけっぴろげのまぶしよりこっちのほうが良いかなと。

猫たちがちょっかいを出さないように、これを段ボール箱に入れて一週間保管。
家の中が段ボール箱だらけになっている今日この頃、みなさんいかがお過ごしですか?


ってなわけで、えみぃが蚕さんをお迎えした理由は「真綿を引きたかった」から。
綿花からできる綿と混同している人がいるみたいなのでちょこっと説明すると、「真綿・まわた」っていうのは蚕さんの繭から作る綿のことなんだよ、明智くん。

絹糸はフィブロンという繊維質がセリシンというタンパク質に包まれた構造をしている。
フィブロンは非常に細かく隙間に無数の空気層ができるので、優れた保温力と放湿性を持っている。
その絹糸が綿状になった真綿には、軽くて暖かい、じめじめしないなどの特徴があり、昔から布団や綿帽子、防寒具などに詰め込む素材として使われていた。

冷え取りで絹製品の気持ち良さを知ったので、真綿入りのちゃんちゃんことかルームシューズを身に着けてみたい、最終的には真綿の肌掛けを作りたい。
だけど真綿ってものすごく高価だから、買って作るんじゃぁおもしろくない。

むかーしばあちゃんと向かい合って真綿を引いた記憶がおぼろげにあり、あれならできそうだなと思って今年養蚕を始めたのだ。

と言うわけで前置きが長くなったけど、今日初めて真綿引きにチャレンジ!
引き方についてネットで調べたら、水に浸す→重層を入れたお湯で煮る→流水で良くすすぐ→ほぐして広げるっていう流れ。
浸す時間や煮る時間にばらつきはあったけど、4時間水に浸けて1時間煮る方法をチョイス。

というわけで、まずは冷凍庫に入れてあった繭たちを取り出して布の袋に入れて4時間水に浸水、沸騰させた重層水で1時間煮込むことに。
かふぇの台所のカセットコンロで。

 

手ぬぐいを袋状にしたものに繭を入れるとあったんだけど、激しく色がついたものしかなかったので、使い古したナイロンのあかすりを使用。
最初のうちは浮いてくるので、しゃもじでつついて沈めながらコトコト。

ばあちゃんとやったときは、四角い板の四隅に釘が出ている道具を使って伸ばした真綿をひっかけていたんだけど、作るの面倒だなーと。
簡単なもので代用できないかと考えて、野良ネコ避けの黒いネットを用意した。

繭を煮ている間に引き方のおさらいをしようと、リョウコと二人でYouTubeの動画をチェック。
いやーYou Tube先生ってすごいわー。
写真や文章ではわからない、行間の部分まで映し出してくれる。

おばあちゃんが華麗な手つきで綿を引いているのを見て、イメージトレーニングはばっちり。
そのほか何かヒントはないかと、ネットで「綿引き」をググっていると「糸引き一年、綿引き三年」という言葉を発見!
綿を引くのって、糸を引くより難しいの?!ものすごく簡単に考えていたけれど、実はものすごく難しい作業だってことをこの時点で知ったのだった。
蚕さんを飼う前に気づけよって感じだけど(爆)。

大変なことに手をつけてしまったのかもとたじろくえみぃの隣で、闘志に火をつけたリョウコ。
ハードルが高ければ高いほど燃える女なのだ。

ビデオの中で「炊き方が命。炊き足りないと伸びず、過ぎると弱くなる」とあった。
まだ30分ぐらいしか煮てなかったけれど、ビデオに出てくる繭みたいになってる。
炊きすぎは良くないとあったんで、ひとまず引いてみることにした。

袋ごと流水でよくすすぎ、茶色い汁が出なくなったら水を張ったタライに入れる。



うん、見た目はビデオとおんなじ。

繭を一つつかみ、フルフルーっと水の中でゆすると繭の薄いところから蛹が見える。
そこに指を突っ込んで少し広げ、さなぎを包んでいる袋を引っ張って、さなぎと脱皮殻を取り除く。

両手の親指と人差し指を穴に入れて、ビューっと伸ばそうとしたけれど、いきなり大穴が開いてしまう。
繭がまだ固いのかな?

リョウコ「1時間炊けって言うんだから、もうちょっと炊いたほうがいいんじゃねぇの?」

というわけで、再び袋に入れて煮てみた。
でもどうみてもやわらかくなりすぎな気がして、10分ほどでやめて再チャレンジ。
しようとおもったらリョウコが「オレにやらせてみ」というので、選手交代。

水の中で繭を振り、さなぎと脱皮殻を取り出し、四角く広げる。
動画だとおばあちゃんがおもしろいようにビューって広げて、繭がぬれた障子紙のようになるんだけど、なかなかそうはいかない。
指を入れる場所が肝心のようだ。

そうなるとさらに燃えてくるリョウコ。黙ってもくもくと繭にむかう。
夢中でやるうちにコツをつかんだようで、だんだんらしくなってくる。

 

さらに伸ばして網の上にのせる。



しかし、道具がいけなかった。
ひっかける棒はたくさん出ているものの、すべるしふにゃふにゃやわらかいからひっぱれない。
目標は縦横30センチだけど、半分ぐらいしか伸びない。

えみぃ「2人で引っ張ってみる?」

ってわけで、リョウコが手で広げた後、2つの角を受け取って広げてみた。



だいぶ伸びるようにはなったけれど、障子紙っていうよりクモの巣って感じ。
あっちもこっちも穴だらけなのだ。
炊き方が悪いのか、それとも繭そのものが薄いのか。

実は夏蚕(かさん・夏に育てる蚕さん)はあまり質が良くないんだそう。
7月後半から育てた蚕さんたち、あまり大きくならなかったし繭も小さかった。
品種かな?と思っていたけれど、現在5齢のみなさんは同じ品種だけど一回り大きいのだ。
繭も大きくなるかなー。

それと、もしかしたら水に浸けすぎ&炊きすぎってこともありそう。
農家から出荷された繭は、高温で焼いて蛹を殺すとともに水分を飛ばして長期保存できるように加工している。
えみぃん家の繭は冷凍庫に入れて蛹を殺しただけで水分は飛んでいないから、繭そのものがやわらかいのかもしれない。
次回は浸す時間を短くして、重層なしで炊いてみよう。
  
しかしこのあたりはビデオ見るだけじゃわからないなー。
どこか弟子入りしたいなー。

今日は繭50個分だったけれど、みっちり2時間かかった。
二人とも中腰でやっていたので、終わってみれば全身がちがちだ。
四苦八苦して作った真綿はこちら。



右奥が最初にえみぃが引いたもの。
四角くないし、穴だらけなのだ。

手前の四角くできているのが、リョウコと二人で引いたもの。
最初よりはいいけれど、動画で仕上がった真綿とはあきらかに別物(笑)。
でも、蚕さんを育てるところから作ったから、感慨もひとしお。
 
しかし、良い真綿を引くには良い繭を育てることが必要なわけで、まずはそこからだなと。
ますます養蚕にはまり込みそうな、今日この頃なのだ!
 
 
達人の綿引きをご覧あれ!
https://www.youtube.com/watch?v=Rnv08c8Eyzg
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プロフィール
HN:
えみぃ
性別:
女性
職業:
農婦
趣味:
育猫、育苗
自己紹介:
えみぃ・・・・オーナー
オット・・・・えみぃのオット
音次郎・・・・オス(16歳)
るん・・・・・メス(16歳)
チャーリー・・オス(14歳)
杏・・・・・・メス(9か月)

★寅子・・・・・メス(13歳没)
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