田の草取りを楽しむ

えみぃです。

毎朝野良に向かう前に、近所の清水で飲み水を汲んでいます。



昔から湧き出ている遺跡的な水源で、今でも毎分2トンもの水が涌いているといます。
以前は消毒なしで水道水に使われていて、そのおいしさが忘れられないご近所さんは今でも炊事用に水を汲んでいます。

年間を通じて15度なので、夏は冷たく冬はあたたかい。
夏は冷たいお水をいただいて、冬はお菜洗いをさせてもらって。

ご近所にこんな場所があるなんて恵まれているなーと毎日感謝している今日この頃。
皆さん、いかがお過ごしですか？


ってなわけで、おいしいお水を持参してここのところは毎朝田んぼへ。
田の草取りの真っ最中だ。

大きい苗を用意して、お田植え直後から深水管理の循環の田んぼ。
お田植えから2週間、深水のところはこんな感じで草が抑えられている。

 

朝の時点で水深は7cmぐらい。
このぐらいの草だと、田車を押すと簡単に除草ができる。

えみぃが使っている田車は、株式会社美善というアイデア農機具を販売している会社の、2条式のもの。

 

傘型の転車が２つとスパイラルローラーで、稲を傷めずにけっこう株元まで耕うんできる。
本体は重いけれど、水の中での動きはとてもスムーズだ。
そして、以前使っていた1条式の田車は前後に押したり引いたりしないといけなかったんだけど、この子は前に押すだけでいい。
2条をまたいで進むので、歩くのも楽だ。

ハンドルをちょっと下に押しながら一歩一歩踏みしめるように歩くと、細かい草がぷわーっと浮いてくる。
わずかに「ジョリジョリ」って手に振動を感じるのも、足元を逃げ回るオタマジャクシを見るのも楽しい。



そうそう、田車を押すときは水は落としたほうが良いらしいんだけど、えみぃはなみなみ入れたまんまやってる。
この田車は前進するだけで良いし、ぷわーっと浮いた草が根付くのも防げるし。

早朝のすがすがしい空気はおいしいし、近所のおばちゃんじゃないけど鳥の声も独り占めでリフレッシュ！
朝からしっぽり良い汗かくと、血液がきれいになる氣がする。

とまぁ全体の7割はこんな感じで良いんだけど、残念ながら3割は水が浅くてこんな感じ。



ここは水深3cmほどしかなくて、水面にたくさんの草が顔を出しちゃってる。
4cmの違いは大きいのだ。
細かい草もびっしり！で、こうなっちゃうと田車での除草はかなり難しい。
美善さんはこういう草も取れるとうたっているけれど、長い草が邪魔して土を耕すことができないし、オモダカみたいにやわらかい草はちぎれるけれど、イヌホタルイはそのまま残ってしまう。
なので、水面から出ている草を手で抜いてから田車をかけている。

でもまぁ草をつまんで抜くときの感触は悪くないし、かがんだ先にエビちゃんがいたりすることもあるので、この作業も嫌いではない。
こういう個所が全体の3割だからそう思えるってこともあるけど。

ってわけで、毎朝田車を押すのを楽しんでいるけれど、この作業は今週いっぱいで終わりにしないといけない。
稲がだいぶ大きくなってきてかがみこむと葉先が目に入りそうになってきたし、出穂にむけて根を温存する時期に入ってきてるからだ。

 

目標は縦横1回かけることなんだけど、今年はちょっと危ぶまれている。
まぁできるだけ頑張って、あとは浅い個所だけ手で抜いて終わりかな。

苗代田んぼの様子はこんなん。





こちらも水深は7cm。
来週縦横一回ずつ田車をかけたいところ。
草はまだ小さいから、ちょこっと終わると思う。

とにかく田んぼの草取りは、小さいうちに田車をかけてしまうのがコツ。

　上農は　草を見ずして　草を取る
　中農は　草を見てから　草を取る
　下農は　草を見ても　草取らず

という言葉があるけれど、本当にその通りだと思う。
水面に大きく顔を出す草は、抜いて田の外に持ち出さないといけないので、作業が大変。
粘土なら田んぼの中につっこんじゃえばいいけど、このあたりの土はサラサラなので埋めても浮かんでくるからだ。
とにかく早いタイミングで泥を耕うんすることで、草を抑えるのが得策。

本田のほうはちょっとタイミングを間違えて遅くなった。来年は苗代のお田植え前に縦横1回かけられるようにしてみよう。
なーんてことも思ってみつつ、草取りはシェイプアップにもなるわけで、田んぼにも体にも良いすんばらしい作業だなーとしみじみ思う、今日この頃なのだ！