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自給自足生活を目指して奮闘中のえみぃ&オットと、 2人を取り巻く人々のグレートな生活の様子を愉快に 綴ります。
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えみぃです。
ここに来てまた、ぐっと寒い。

薪ストーブ導入前に準備した薪が残り少なくなり、リョウコのお友達の大工さんのところに木端(こっぱ)をもらいに行った。
木端と聞いていたけれど、まだ使えそうな角材や大きなカラマツの丸太など、軽トラック山盛りにいただいちゃった。

5f37f1e9.jpeg

写真は「オレが見本を見せちゃる」と、マサカリをおろすリョウコ。
が、思ったように割れず、「雑念があるとダメじゃ」とさっさとあきらめた(爆)。

続きはオットが担当。えみぃはチェーンソーで細いのや長めの丸太を切ったり。
最初は腰が引けていたオットだけど、最近は上手になってきてどんどん割ってくれる。
農作業で体を鍛えているから、スパーンスパンと気持ちよく割れるようになった。かっくいいよ。

建築用に乾かされた木材はよく燃えるし、目が詰まってるから持ちも良い。
大工さんは大量に出る木端をお風呂や薪ストーブに使っているとのことだけど、それでもかなり余るんだって。
片づけてもらえてうれしいって言ってた。お礼に持って行った青大豆も喜んでくれた。
えみぃ達は燃料がいただけて超うれしい。
究極のぶつぶつ交換だわね。

残りのシーズンの薪を確保してほっくほくの今日この頃。
みなさんいかがお過ごしですか?


ってわけで、2月17日は愛知県豊橋市で行われた、師匠赤峰勝人さんの講演会に行ってきた。
えみぃと赤峰さんとの出会いは、2005年東御市開催の講演会だった。

実行委員長が中学時代の同級生Kくんだったことがご縁で、リョウコと2人で話を聴きにいったのだ。
そこで、長い間不思議だった謎が解明されて感動し、循環農法をやってみようと思ったのだ。

その時解明された謎の一つ目は野菜の味。

えみぃん家はじいちゃんばぁちゃんが専業農家だったけど、小学校5年のときにじぃちゃんが半身不随になり、翌年ばぁちゃんがその次の年にとおちゃんが相次いで亡くなり、田畑のほとんどは人に作ってもらうことになった。
リョウコはそれまで百姓はやったことなかったらしいけれど、自家用の野菜ぐらい作ろうと小さい畑で自己流栽培。
お金をかけたくないから(化学肥料は高いものなのだよ)と、近所の人から豚ふんをわけてもらって入れるだけ、農薬も使わずに耕すこと10年。

葉物、じゃがいも、夏野菜、大根などなど、素人ながら一通りの野菜を作っていて、すごくおいしかった。
お嫁に出てスーパーで買った野菜を食べたとき、味がなくてものすごい衝撃を受けるとともに、不思議だった。

そしてもっと不思議だったのは、道ひとつはさんだ場所にあるリョウコと仲良しのおばちゃん(るんの実家)家でいただく野菜も、味がしないこと。
種がちがう?って思った時期もあったけど、よくよく聞いたらリョウコと種をわけわけしてるとのこと。同じ種からできて、気象条件もまったく一緒なのに味がちがうってどういうこと??これほんと、七不思議よね。

っていう謎が、赤峰さんのお話を聴いて解明された。
原因は「土」だったのだ。

リョウコは化学合成物をほとんど畑にいれていなかったから、土中に菌や虫がたくさんの畑になった。そこに有機肥料や腐葉土を入れると、菌や虫が分解してくれてミネラル豊富な土となる。
おばちゃん家は、化学肥料をたっぷり使っているから、土中の菌や虫が少ない。ミネラルを含め必要な栄養素は化学的に生成されたものを入れるから作物はできるけれど、化学的に合成されたミネラルを野菜たちは吸うことができない。このミネラルが味の違いに出てくるのだ。

それともう一つ。
えみぃの妹ミニスカは、昔からアレルギー体質だった。
卵を食べるとぶつぶつが出たり、首の後ろがカサカサブツブツしたり。
えみぃにはまったくアレルギーがない。
同じ両親から生まれた姉妹なのになぜ?っていうのが、ものすごく疑問だった。

それが、赤峰さんのお話を聴いて「食生活」が原因だってわかったのだ。

赤峰さんが完全無農薬&無化学肥料を完成したら、アトピーで悩む女性がやってきて、一緒にアトピー改善に取り組むことになった。
化学合成物をいっさい畑に入れないことで完全無農薬&無化学肥料を実現したから、女性の体もそうしてみてはどうだろうと考えて、赤峰さんが作った玄米と野菜を食べてもらって毎週様子をみていたら、3か月で症状がなくなったそうだ。
それから口コミでたくさんのアトピーの人やほかの病気の人が集まるようになり、食事ノートというものを作って食べたものを記録してもらい、それを見てアドヴァイスするということを、のべ1万人行ったそうだ。

そのノートの中から見えてきたことが、乳製品や肉は食べないほうが良いということだったそう。
この話も長くなるので、興味のある人は赤峰さんの本を読んでね。

えみぃは乳製品がいっさいだめ。牛乳飲めないし、バターで焼いたものとか食べれられないし、生クリームも苦手。
小さいころから味噌汁と漬物が大好きで、パンは食事として認めない派。
お茶のお供や塩ようかんやおせんべいや漬物。
近所のばあちゃんたちとよくお茶を飲んでたなー。

洋食はほとんど食べれられないし、乳製品を使ったスウィーツも苦手という、生まれながらにしてマクロビオティックよりな食生活をしていた。お肉やお魚は食べていたけれどね。

ミニスカはと言うと、「水道の蛇口から牛乳が出たらいいのに」っていうほど乳製品が好き。
浴びるほど飲むし、パンが大好きでごはん嫌いー、漬物も味噌汁も苦手ー、ケーキはホールごと食べるよってっていう感じ。

同じ姉妹でここまで好き嫌いが違うのは、年子だったため。えみぃはばぁちゃんと、ミニスカはリョウコと居ることが多く、それぞれの嗜好を受け継いだ結果、2人の体質が違うものになった。

この2つのことが腑に落ちて、赤峰さんの言うことがどんどん入ってきて、循環農法をやってみようと思った。
そして翌々年、佐久市で企画されていた講演会にスタッフとしてかかわり、より循環農法への造詣が深まり現在に至っているのだ。

と、前置きが長くなったけど(今まで前置きだったんかいっ!!)、それから毎年赤峰さんの講演会を企画&実施して来たんだけど、ここ2年はお休みしちゃってる。
ってわけで、久々にお話を聴くのを楽しみに、電車で豊橋に行ってきたのだー。

定員200名の会場だったけど、205名で補助椅子を出すほどの盛況ぶり。
満員のお客さんを前にノリノリの赤峰さん、農園の写真を画面に写しながら、化学あり、笑いあり、エロありの盛りだくさんのお話だった。
内容をちらり紹介すると、、、。

hoshi.jpg

満員のお客様を前に、あいさつをする星くん。
星くんは赤峰農場で3年間修業をして、今は愛知県新城市で循環農法を実践している人だ。
親方と遠く離れた地だけれど、しっかりと田畑を耕し、仲間を作って頑張ってる。
これから愛知なずなの会もできて、ますますご活躍でしょうね。がんばれ!星くん。

akamine.jpg

登場してまず赤峰さんが書いた言葉は「百姓道」。
「農業という字を良く見てください。くせもののなりわいと読めるでしょう。
百姓は、百人の女性を生かすと読めます。」

百姓という言葉は差別用語なんだそうだ。赤峰さん自身、10年以上前に「百姓赤峰勝人の野菜ごはん」という本をオレンジページから出版する際に初めて知ったそうなんだけど、「百姓」という文字を入れる、入れないでもめたらしい。
赤峰さんの強い意志で入れることになった。

またあるときは、道端でおねんねしている人を見つけて警察の方に電話した際、調書を取られることになり、

警察官「職業は?」
赤峰さん「百姓です。」
警察官「農業ですね?」
赤峰さん「いいえ、百姓です。」

というやり取りを40回ぐらいして、最終的には警察官の方が「農業と書きます」と言ったというエピソードがあり、他人を「百姓」と呼ぶことがいけないと知ったとのこと。
でも、自分は「百姓」という言葉が好きだし、その文字のとおり百人の女性を生かしたいから百姓道を進んでいる。みなさんも農業者ではなく、百姓になってほしい。だそうだ。

tuchi.jpg

そしてこれは、九州電力で長い間土の分析をしていた米沢博士という人が導き出した、理想の土の分析結果だ。
赤峰さんはひょんなことから米沢博士と知り合い、理想の土づくりを目指して一緒に研究した。

植物を育てる栄養素としてよく耳にするのは、窒素、リン酸、カリ。10aあたりに必要なのは、それぞれ数十キロ程度。
これに対してカルシウムは300~350kgと膨大。
実は、カルシウムをどうやって増やすか、植物に吸収させるかが一番難しい問題なのだ。

ふつうは苦土石灰などを入れて畑のカルシウム量を増やすけど、苦土石灰のカルシウムを植物は吸えないようなのだ。植物自身が作りだす水溶性カルシウムでないとだめなんだって。

赤峰さんは、米沢博士の指導で化学肥料と有機肥料を使って理想の土づくりを目指していたけど、あることがきっかけで化学肥料はいらないとわかってしまい、米沢博士の元を離れて1人完全無農薬&無化学肥料を完成したのだ。
落ち葉や草を集め、それを虫や微生物が分解した後にできるカルシウムこそが、植物が吸えるカルシウム。
循環農法で、草、虫、菌を大切にする理由は、そこから来てる。


ka.jpg

蚊やブヨも害虫ではないって話。
体が酸性に傾いている人に、免疫をうえつけてくれる大切な存在なのだったらなのなのだ。
お酒の飲みすぎや砂糖の取りすぎで酸性になった人は体の左側を、肉や乳製品の採りすぎの人は右側を刺されるよ。
今年の夏、蚊にさされたらどっち側か見てみようね。えみぃは絶対左側だー(笑)。


とまぁこんな具合にいろんなお話が、赤峰農場の写真とともに展開されていくんだけど、とにかく農園の野菜たちの写真はすごい。
無化学肥料&無農薬で、こんなばかでかい野菜ができるなんて、、、。四苦八苦してるえみぃにはアンビリーバボーな絵なのだ。
そして食べてびっくり、甘くてやわらかくておいしい!春菊も、ピーマンも苦くない。甘くて生でそのまま食べれちゃう。
にんじん嫌いのお子さんも、赤峰さんとこのニンジンは喜んで食べるそうだ。

実は苦味のある野菜には「亜硝酸」という毒が含まれている。
それを含んだ藁をたくさん食べた牛が死んでしまうほどの猛毒。
子供たちは、自分の身を危険から守るために、そういう野菜を食べないのだ。
小さい子の「食べたくない」を、好き嫌いととらえると危ないよ。

とまぁ盛りだくさんのお話が終わり、質疑応答の時間になった。
まず出たのは「塩」のこと。

赤峰さんは、海水を天日に干したり煮詰めたりして作った塩を使うことを勧めている。
現代人に不足するミネラルを補充するためだ。

たとえば花粉症の方は、お塩を上記のものに変えて、みそやしょうゆもそういう塩を使っているものに置き換えるだけで、かなり改善しますよ。ぜひお試しあれ。
このあたりのことも詳しくは本を読んでね。

というお話があったので、「海水は汚染が広がっているけれど、それから作った塩を食べて大丈夫?岩塩のほうが汚染が少ないと思うけれど、岩塩はどうですか?」という質問が出た。
これ、すごく良く出る質問です。試験に出るので覚えておくよーに。

赤峰さんの回答はこうだ。

「なるべくきれいな海で作られた塩を取りましょう。このあたりの方は伊豆大島で作られる「海の精」が良いでしょう。
また、ナノ膜という、ウィルスも通さない細かい目の膜を使って海水を浄化して作る方法も、今後出てくるかもしれません。
岩塩も悪くないですが、長い間山の中にあったために、ミネラルの多くが流亡しているので、海の塩のほうが良いです。」

次の質問は「給食の残飯などで堆肥を作っているが、それらの原料に含まれるホルモン剤や抗生物質、化学肥料農薬などが心配」というもの。

赤峰さんの回答は「材料にそういうものが含まれていても、炭素79対窒素21の材料で発酵させることで毒素はなくなります。」とのこと。

これらの質疑応答を聴いていて感じたことは、人って勝手だなぁということ。
質問した人たちがってことじゃなくて、人全体。
海を汚すのも、ホルモン剤や抗生物質を使って家畜を育てるのも、化学肥料と農薬を使って野菜を育てるのも人のすることなのに、それを口に入れたくないと言う。
動物たちからしたら、いい加減にしてくれ!ってとこよね。

いろいろな意味で問題が山積みで、どこから手をつけたらいいかわからない感じの今日この頃だけど、良い方法があるのです。
それは、1人1人が小さな革命を起こすこと。

例えば海水汚染の原因の一つに洗剤がある。化学合成された界面活性剤は自然界に分解酵素がないので、汚染の原因になる。昔ながらの石鹸を使っていても、量が多いとこれまた汚染につながる。
合成洗剤を使っている人が石鹸に切り替えたり、石鹸を使っている人が量を減らすなどの小さい変化でも、汚染はかなり少なくなる。

とにかく石油由来の製品は自然の力で分解しないので、生活の中で少しずつ使うのを辞めるっていうのも方法だ。
石油はありとあらゆるモノに使われている。ガソリン、灯油、ナイロン、プラスチックは周知のことだけれど、合成洗剤や化学繊維、化粧品、食べ物(着色料やガムベースなど)にまで使われている。
なるべくそういうものが含まれたものを買わない、使わないというのも一つの革命。

昔は、とにかくトップ(政治家や自治体など)に考えを変えてもらおうっていう気持ちが強かった。トップが変われば全部一気に変わると期待していた。
でも最近は、そうは思わない。

トップが変わっても1人1人の意識が変わらなければ、同じことの繰り返しになる。
日本にたくさんの原発があることも、推進した人していない人、反対した人すべてに責任がある。責任の重い軽いという差はあるけれど、反対していたんだから私には責任がないというのはちょっと違うかなと感じる。
賛成とか反対とか意見するよりも、小さな革命を日々するほうがいい。
争いも起こらないし、確実に変わっていくから。

今朝、家の近くで車を走らせていたら、1台前の車の前をお猿さんが横切った。
えみぃん家の周りで見たのは初めて。
姿を見たときに感じたことは「かわいそう」だった。

人がたくさんの場所に出てきて、車にひかれそうになって、怖かっただろうなと。
我が家の農作物はお猿さんによる被害がないからこんなことを言っていられるのかもしれないけれど、山にエサがないために動物たちは降りてくるわけで、その原因を作ったのも人なわけで。

カラマツストーブの大丸家具店の社長、依田さんは「獣を駆除するよりも、山をキレイにして食べ物をたくさん作ることが近道」と言ってた。本当にその通りだと思う。
えみぃも微力ながら、これからお手伝いをしていくつもりだ。

と、話がダッフンしまくりなんだけど、そんな感動的な赤峰講演会の後は、お楽しみの宴会。
豊橋駅近くの花園商店街にある「茶-民(ちゃーみん)」さんで、オーガニックビールや純米酒を飲みながら、普段いただいたことのないオサレなマクロビ料理に舌鼓。
楽しい夜を過ごした。

翌日は午後からお仕事の予定だったので、早朝に1人起きて岐路についた。
帰りの電車の中で、これまた久々に「イワンの馬鹿」を読んだ。
読みたいっていうお友達へのお土産に買った本。

イワンの馬鹿はトルストイの書いた有名な童話だけど、世の人が目にする多くの翻訳はちょっとニュアンスが違うと、これではトルストイがかわいそうだということで、トルストイ研究家の北御門二郎(きたみかど じろう)さんが翻訳された本がこれだ。

iwan.jpg

なずなのお店で売ってるよ。

この中には、現代の問題点と解決法が詰まってる。
みんなが「イワン」になれたら、問題が一気に解決して人生ばら色になっちゃうのだ。


イワンになるのは自分の気持ち一つ。
まわりの環境はどおであれ、関係ないのだ。

だから、イワンのように一生懸命、循環農法で田畑を耕して、循環の輪の中で暮らして行こうと思う今日この頃なのだ!!

赤峰さんの講演会があります。
お近くの方もそうでない方もぜひおいでください。
会場では、本の販売もありますよー。

日時    3月9日 13:00~16:00 (開場12:00)
場所    神奈川県南足柄市文化会館 大ホール 
入場料   1,000円  託児有り(要予約 2/28迄)
      質疑応答、書籍販売、サイン会あり
後援    南足柄市 開成町
申込/問合せ 神奈川なずなの会 田中
℡:0465-82-1353/携帯090-1707-4454
Mail:junkannouhou@yahoo.co.jp
氏名、住所、電話番号を添え、3月8日までにお申し込みを。
交通    最寄駅大雄山(関本)駅から徒歩5分
・JR 小田原駅から 大雄山線乗り換え 終点関本駅下車 
・小田急線 新松田駅から 箱根登山バス乗り換え 関本行き
                       終点関本下車)
・お車の方  会場に無料駐車場有り 

えみぃも行く予定~。
一緒に行く人募集中でっす。


星くんのブログ
 →新城☆星農園のブログ

打ち上げをやったところ
 →茶ー民カフェ

赤峰さんところのホームページ(実はえみぃがメンテナンスしてるのだ)
 →http://www.nazunanokai.com/
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プロフィール
HN:
えみぃ
性別:
女性
職業:
農婦
趣味:
育猫、育苗
自己紹介:
えみぃ・・・・オーナー
オット・・・・えみぃのオット
音次郎・・・・オス(16歳)
るん・・・・・メス(16歳)
チャーリー・・オス(14歳)
杏・・・・・・メス(9か月)

★寅子・・・・・メス(13歳没)
★みぃちゃん・・メス(11歳没)
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